医療レーザーって何？シミは消えるの？

医療レーザーとは主に病院などの医療施設でのみ使用が許可されている高出力のレーザー機器のことです。

レーザーというとアクション映画やSF映画などで出てくる恐ろしい兵器のような姿がイメージされることも少なくありませんが、当然病院で使用されている医療レーザーはそうした破壊的な出力では無く、想定した色素や物質だけを破壊できるようなものになっています。

医療レーザーは脱毛などでも多く使われているのですが皮膚科のある病院におけるシミ治療にも用いられており、これでシミを消すことができたという人もかなり多くいます。

では実際のところ医療レーザーでシミを消すことはできるのかというと、これは十分可能です。

その仕組みには先ほどふれた「想定した色素や物質だけを破壊できる」ということが関係しています。

レーザー光線はもともと特定の波長、つまり光の波の長さを変えることで特定の物質を破壊することができるという性質があります。

この波長を調整したのが医療レーザーであり、そしてこの医療レーザーの波長はメラニン色素の破壊に最適化されています。

メラニン色素は皮膚の奥に住み着いてシミの原因になる色素ですから、医療レーザーを皮膚の奥のメラニン色素に当ててやれば色素を破壊して黒い部分を無くしてくれるようになるのです。

ちなみにエステサロンでもこうしたレーザー機器が導入されていることがあるのですが、基本的にシミを消すことができるような力をもつレーザー機器は病院でしか使えません。

というのもレーザーは非常に強い光エネルギーであるために正しい使い方を徹底する必要があり、使い方を間違えてしまうと皮膚を焼いて火傷を作ってしまうことがあるのです。

そうした場合に対応できるだけの知識や経験、またそもそもそうした事態を引き起こさないような適切な知識が必要なわけですから、医療レーザーは病院でしか受けられないと考えてください。

さて、先に述べた通り医療レーザーはシミを消す効果の高いものではあるのですが弱点もあり、それが「費用が高額になる」ということです。

外用薬や内服薬を用いた治療の場合は保険が適用されるために3割負担で済むのですが、医療レーザーは現在だとまだ保険適用にならないケースが大半を占めています。
これはレーザー治療は効果が高いものの別の治療法で代替できることが多く、レーザー治療でなくてはならない妥当な理由が特にないからということが理由です。

今後健康保険制度などが変化していけばもっと安く治療を受けられるようになる可能性はありますが、現状ではそれなりに高価な費用を払わないと受けられない治療と言えます。