酵素チロシナーゼがメラニンを生成する

"肌の悩みで多いシミは、様々な原因によって発生します。特に大きな原因が、紫外線です。

紫外線を浴びると、体を守るために活性酸素が発生します。活性酸素が増えると、細胞に悪影響を及ぼすことがあります。

肌に活性酸素が発生した場合、脂質が酸化して過酸化脂質が作られます。コラーゲンも酸化するので、シワの元になります。

紫外線の刺激から肌を守るために、メラノサイトがメラニン色素を過剰に生成し、それがシミの原因となります。

シミの原因となるメラニン色素は、酵素チロシナーゼが深く関係しています。酵素チロシナーゼは、酸化酵素のことです。

酵素には、様々な種類があります。酸化酵素は、体を構成する物質を作り出し、エネルギーを生成する大切な酵素です。

しかし、酸化酵素は、体を酸化させます。そのため、老化促進酵素とも呼ばれます。

人間は、生きるために呼吸を行っていますが、呼吸によって体内に取り込んだ酸素の一部が活性酸素になります。

肌に活性酸素が発生すると、酵素チロシナーゼの生成が始まります。酵素チロシナーゼは、メラニン色素を作り出します。

ですから、メラニン色素が関係するシミや肌の黒ずみは、酵素チロシナーゼを抑制することで防ぐことが可能となります。

酵素チロシナーゼを抑制する成分で有名なのが、ハイドロキノンです。ハイドロキノンは、肌の漂白剤として有名で、アメリカの有名な歌手やモデルが美白のために使っており、日本でも人気があります。

ハイドロキノンは、シミを改善する効果は高いものの、強力な漂白作用があるため、使用する時は注意が必要です。早くシミを治したいと自分の判断で使う量を増やすと、炎症など肌のトラブルの原因になります。

ハイドロキノンを治療に使う場合は、医師から指示された使用方法と使用量を守って使うことが大事です。

コウジ酸も、強力な酵素チロシナーゼ抑制作用があり、メラニンの生成を防ぎます。
コウジ酸には、メラニンの生成を促進させる情報伝達物質が作られるのを防ぐ作用もあります。

糖化は、肌を老化させる原因のひとつだと考えられていますが、コウジ酸には糖化を防ぎ若々しい肌を保つ働きがあります。

睡眠不足などで新陳代謝が乱れると、色素沈着の改善が遅れてしまうことがあります。
ですから、肌を美しく保つためには、適切なケアと同時に十分な睡眠を取ることも非常に大切です。

また、美白効果が高いビタミンを含む野菜や果物を摂取すると、色素沈着の改善が期待できます。